堤根神社 (大阪府門真市宮野町8−34)      地図案内
 古代の大坂は低湿地が広がり大雨のたびに河道が変わり極めて不都合だった。そこで、仁徳天皇の命によりあふれる水を海へ導くため難波の堀江(なにはのほりえ)と言われた現在の大川を掘削した。更に現在の古川(旧 淀川)に沿うよう堤防を築いたのが茨田堤(まんだのつつみ、まむたのつつみ)で日本最古の堤防とされる。築堤工事の中心を担った茨田氏(まんだし)が茨田堤の守り神として祖先である彦八井耳命(ひこやいみみのみこと、神武天皇の第一皇子)を祀ったのが延喜式内社・堤根神社(つつみねじんじゃ)であると伝わる。茨田堤は住宅開発などで破壊されてきたが1973年に残った100m余りの茨田堤が大阪府史跡として認定された。仁徳天皇の時代の遺構と断定するには至ってないので「伝 茨田堤」と呼ばれる。
樹齢500年にしては細すぎるように思われる。
 
      
    賛辞 茨田の堤は仁徳天皇の時に築かれたと伝えられ、以来千数百年人々の生活を守り人々もこの堤防を守り今に至った。1973年史蹟に認定され保存顕彰されることはまことに喜ばしくここに慶祝の意を表するものである。
1978年5月 大阪市立大学教授 文学博士 直木孝次郎 
延喜式内社 堤根神社