玉置神社  神代杉と枕状溶岩     地図案内  (奈良県吉野郡十津川村玉置1)    
 
 玉置神社(たまきじんじゃ)は第10代・崇神天皇が熊野本宮と共に創建したとされるが、神社の起源は更に遡って山頂付近の玉石を御神体に山全体を神奈備として崇拝した事に始まると考えられる。樹齢3000年に達する杉の巨樹は太古からの歴史を語っている。玉置神社の台所と社務所は国の重要文化財。役行者や空海(弘法大師、774〜835)が立ち寄ったとされ後白河法皇や和泉式部の足跡も残る。
 古色蒼然の趣。
  
 
 
 
 
   
  樹齢3000年の神代杉(じんだいすぎ) 
    
奈良県随一という大杉(左端)だが右の杉も相当な巨木。  枕状溶岩 
   
 玉置山(1076.4m)は大峯山系の最南端に位置し標高1000m付近から山頂を除く山肌に枕状溶岩の露頭が見られる。 枕状溶岩は水中に高温の玄武岩質マグマが噴出されてできたもので、丸太状の内部から放射状に割れ目が見られる。1000m余の玉置山がかつては水底(海底か湖底)の火山であり隆起して現状になった事は、日本列島と紀伊半島の形成を考える上で非常に興味深い。丸い枕状溶岩が玉置の語源になったとされる。森林浴の森100選(1986年)、日本の地質百選(2007年)。心地よい風に吹かれながら木々の香りが漂う参詣道を歩くと心が解放されたような気分になり実に爽快である。清浄な雰囲気に包まれた境内はパワ−スポットとして若者にも人気がある。